
ってことで、この4ブランドの製品を5回にわたって徹底比較して最強の中の最強を決定しちゃいます。前回に引き続き、第3回目では4つの製品について、10種類の調理方法で徹底比較しちゃいます。
(関連記事のご紹介)ストウブ、ル・クルーゼ、シャスール、バーミキュラの徹底比較を5回にわたって説明してます。
第1回:4つのブランドは育ちが違う!
第2回:見た目から製造工程まで23項目徹底比較だ!
第3回:調理方法10番勝負!←イマココ!
第4回:対応熱源10番勝負!
第5回:サイズ・容量・重量・価格を徹底比較!
(参考記事のご紹介)
STAUBを激安で購入するおすすめのショップと方法・・・あるます
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1. 沸かす

ってことで、沸かすで風情があるのは、同じ鋳物の「南部鉄器」ってやつです。南部とか言いながら北陸育ちです(南部藩(岩手)のことです)w。南部鉄器も皆さんご存知の通り鉄を溶かして固めてる「鋳鉄」ってのでできてます。で、この「保温性」が優れ杉。二杯目飲むときもアツアツでいてくれるやかん、あ、鍋って、なんかいいっすよねw。
「自宅カフェでいつまでもアツアツで~♪」なんてメッセージとともにご結婚祝いに送るってのがおされな使い方ですw。 あ、余談ですが、南部鉄器を選ぶときは、「岩鋳」っていうブランドを選べば間違いありません!
*岩手の方からご指摘をいただき、南部鉄を南部鉄器に修正しました。
>匿名さん、勉強になります!ありがとうございます!



2. 茹でる

鋳物ホーロー鍋で茹でるということの特徴は、まず、お湯があったまりにくいです。でも、素材を入れても冷めにくいです。なぜか?
鋳物ホーロー鍋って鍋の熱容量がとても大きいです。鋳物ホーロー鍋の熱容量=鉄の比熱×鍋の重量。重ければ重いほど、温まりにくいけど、冷めにくい。つまり、そんなにたっぷりの水じゃなくても大丈夫なんです!エコロジー(鍋を温めるためのエネルギー消費は大きいけどorz)!
一方で、たっぷりのお湯を沸かせる鍋といえば「寸胴鍋」。とぉ~っても場所取りで邪魔な鍋ですから、安易に買ってしまうと鬼嫁に捨てられますw。購入するときは収納をちゃんと考えて、交渉・説得に多大な時間と歯の浮く言葉を投入してください。「ラゴスティーナのパスタロボを使ってる君って素敵だよ♪」って耳元でささやいてあげたら・・・ま、許してくれないかw。



3. 煮る

もちろんストウブでもル・クルーゼでもシャスールでもバーミキュラでもどの鋳物ホーロー鍋でもできますw(←当たり前杉)。ただーし、料理が映える鋳物ホーロー鍋は、やっぱりシャスールとル・クルーゼ。特に、シャスールの芸術的なパステル使いは、どんな素材の色ともガチンコバトルにならず、料理をひきたてる最高の鍋ですよね。一方で、、、ストウブは暗くて黒くて、、、なんかおいしくなさそうに見えちゃいます(涙)。あ、結構鋳物ホーロー鍋の「鍋料理」ってちょっとしたパーティにもってこいですよ!
さて、とはいえ鍋料理で使う鍋はもっぱら土鍋が主役ですね。土鍋は熱の伝導性が悪いのですが、保温性は抜群。しかもここで紹介している、伊賀焼のいわゆる「黒鍋」ってやつは底が分厚杉。厳密な形状としてはちょっと浅めで、「すっぽん鍋」という業務用のお鍋に分類されます。が、この造形美がうけちゃって、僕みたいな素人からもちやほやされとりますw。



4. 揚げる

「茹でる」と同じく、「揚げる」でも鋳物ホーロー鍋ならではの強みを発揮してくれます。それは、油が少なくても温度低下がなくカリッと揚げれます。これ、まぢです。
「揚げる」っていう調理は、素材や素材の衣に含まれる水を油で置き換える作業なんです。カリッと揚げるためには、水を急速に蒸発させる必要があって、そのために熱をいっぱい加えなきゃいけないんですよね。で、鋳物ホーロー鍋は、油の熱を水の蒸発に使っても、すぐに鍋が油に熱を伝えてくれる。だからアルミ鍋なんかと比べたら圧倒的に仕上がりがおいしくなるんです!
一方で、天ぷら屋さんは鋳物ホーロー鍋を使いません。「伝導性」と「蓄熱性」で考えると「銅」製の鍋がいちばん。でも、銅ってメンテナンスが面倒だったりするので、銅に「すず」っていう金属を混ぜた「砲金」って呼ばれてる鍋が使われます。天ぷら屋さんの鍋は「砲金」って呼ばれていて、銅が90%、すずが10%でできているんですね(ときどき鉛も入ってます)。金色に輝く高級感、たまんないっすw。



5. 炊く

ってことで、最近流行ってるのが、「お米、お鍋で炊いちゃおうよ!」ってやつです。土鍋で炊いたり、アルミのお釜があったりもしますが、鋳物ホーロー鍋ももちろんOKです。というか、鋳物ホーロー鍋のほうが、その密閉性と蓄熱性を考えると炊飯に向いているかもしれませんね。
仕上がりは水の量と加熱によって変わってくるので、固めやふっくらや柔らか目など、最初はちょっと試行錯誤しながらの挑戦が必要です。「はじめちょろちょろ(超弱火)、なかぱっぱ(弱火)、赤子泣いてもフタとるな」ですよ!
ちな、勢いに乗っているのがおなじホーロー屋の野田琺瑯のKAMADOシリーズの「ごはん鍋」ってやつです。群を抜いてデザインがいいんですよね。「食卓にそのまま出してあげたくなる」料理道具です。あの子供の「おかわりぃ!」には、やっぱり目の前で「これくらい?もっと?」って聞いてあげたくなりますよね。



6. 蒸す

ただ、蒸し器や専用のスチーマーがあったりしますよね。あいつらってほんっと場所取りなんですよw(←しかも高い!)。ってことで、100円ショップで売ってる蒸し器や穴あきボールなんかを下にひいちゃえば意外と簡単にお鍋をスチーマーに早変わりさせられます。
ちなみに、ストウブで蒸し物やる人ってなぜか容器もSTAUBです。ルクルーゼで蒸し物やる人はなぜかルク。ファンの方のブランドへのロイヤリティってすごいですねw。



7. 焼く・炒める

で、お鍋で炒め物すると・・・焦げ付くんですよねー。そんなときに重宝するのが「頑丈」な「多層構造」のステンレス鍋です。焦げ付きにも強いし、万が一焦げ付いたとしてもステンレスたわしで洗ってあげれば速攻で落ちます。「ステンレスたわしで洗わないでください!」とか注意書きがありますが、まったく問題なしw。
ただーし、鋳物ホーロー鍋だとこれじゃダメ。鋳物ホーロー鍋で炒め物をするときの注意は2つです。油をなじませて、弱火で炒める。あせっちゃだめですよ、焦げ付いちゃいますから!じっくりじっくり火を通すイメージでお願いしますね。鋳物ホーロー鍋なりの炒め方を勉強して料理の腕を磨きましょう!



8. 無水調理

鍋で蓋をして煮物や蒸し物をするとき、鍋の中に水蒸気が発生します。で、この鍋の中の水蒸気はフタについて水に戻りますよ。その水は、、、地球の重力に従って低いほうに流れていくわけですが・・・、凸凹の凸があると、そこから下に落ちる。こうやって水蒸気を水に戻して素材にかけるという循環を繰り返すのが無水調理です。ルクルーゼはふたの裏側がつるつるだからできましぇん。
無水調理ができるできないかを決めるもう一つの要素が「密閉性」です。フタの閉まり方。で、この中で蓋ががっちりしまって密閉性を高められるのが、ストウブ、シャスール、バーミキュラなんです。ストウブなんてがちっと閉まりますし、バーミキュラに至っては精密加工してテーパーでばっちりはめ込みます。シャスールはやや緩いですが閉まります。でも、ルクだけは、、、閉まらないので密閉性が低いんですよね(のっけてるだけのかんじです)。
ちな、無水調理の代表選手は何といってもこの無水鍋。名前の通りw。これ、アルミ鋳物でできてます。アルミの伝導性と、鋳物の堅牢性に加えて、アルミが苦手だった蓄熱性を「厚さ」でカバーしてるんですよね。これ、一生モノを超えちゃって、親から子へ、子から孫への3世代。いいです。



9. 燻製

これ、ストウブとバーミキュラはできます。後処理が大変ですが、できます。ルクとシャスールはできません。
ちなみに、ストウブやバーミキュラを探してると、ダッチオーブンにたどり着いたりしますよね。そう、近年はやってしまっているあいつです。鋳物ホーロー鍋のホーロー加工する前のやつw。
ダッチオーブンってアウトドアで使うような代物で、とにかく「強い」。「堅牢」です。ま、もちろん落としたら割れたりするやつや、メンテナンスがめんどくさい、とか、やたら重いって話はありますがw。でもでも、例えば庭でこんなことできちゃうような親父って、、、かっちょえぇ~ですわねw。



10. 空焚き

って思いますよねー。でも違うんです。予熱でやってることも実は空焚きなんですよ。で、ストウブとバーミキュラは空焚きOKです。ストウブは10分くらいは耐えます。バーミキュラは5分はOKってうたわれてます。でも、ルク・シャスールはともに禁止されてます(ほんとは大丈夫なんですけどね)。



11. 調理方法10番勝負の採点結果を発表します!
ブランド | STAUB | LE CREUSET | CHASSEUR | VERMICULAR |
---|---|---|---|---|
製品名 | ピコココット ラウンド |
ココット ロンド |
ラウンド キャセロール |
オーブンポット ラウンド |
イメージ |
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採点結果 | 19点 | 14点 | 16点 | 19点 |
調理方法10番勝負の結果、1位がストウブとバーミキュラで同一首位、3位はシャスールで4位がル・クルーゼとなりました。(✔2点、✔と×は1点、×は0点で単純加算採点)
とはいえ、これだけじゃつまらない。ストウブ、ル・クルーゼ、シャスール、バーミキュラの徹底比較を5回にわたって説明してます。引き続き、対応熱源についても参考にして、サイズ・容量・重量をちゃんと見極めて購入してくださいね!
第1回:4つのブランドは育ちが違う!
第2回:見た目から製造工程まで23項目徹底比較だ!
第3回:調理方法10番勝負!←イマココ!
第4回:対応熱源10番勝負!←次ココ!
第5回:サイズ・容量・重量・価格を徹底比較!
(参考記事のご紹介)
STAUBを激安で購入するおすすめのショップと方法・・・あるます
ココットロンド、賢く買うならこのお店がおすすめです♪
いつも長文・駄文にお付き合いくださりありがとうございます!
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ホーロー鍋購入を検討していて参考にさせていただきました。
返信削除ホーロー鍋とは関係ありませんが気になったことがあります。
> 沸かすで風情があるのは、同じ鋳物の「南部鉄」ってやつです。~中略~ 南部とか言いながら北陸育ちですw。
これは南部鉄器のことでしょうか?(違っていたら申し訳ありません)
そうであれば南部は南部藩のことで今の岩手県だと思うのですが。
岩鋳さんをおすすめされてるようなので南部鉄器のことだとは思うのですが若干気になりましたので。
岩手に住んでおりますがちなみに南部鉄という表記は通常見かけることはありません
すごく参考になり、興味深く拝見させていただきました。
返信削除ですが・・・
私もちょっと気になった事。
どうでもいい事なんでしょうが、
表現で「○○過ぎる」の「すぎ」が、
樹木の「杉」で表現されてるのが、どうも・・・^^:
最近の若者表現なのでしょうか?
せっかくの良い内容が、ぶっ飛んでしまって、残念に感じました。
南部鉄器のところ、北陸とあるのですが。
返信削除北陸って金沢あたりのことじゃないですか?